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「また仕様変更?」改修案件の現場で学んだ、崩れない進め方

計画通りに進まないのが当たり前だった

改修案件の現場に入ってまず強く感じたのは、「計画通りに進むことのほうが少ない」という現実だった。

最初は正直、改修案件は新規開発よりも安定していると思っていた。すでに動いているシステムを修正するだけだから、大きな仕様変更やブレは起きにくいだろう、と考えていたからだ。ゼロから作るわけではない分、リスクは少ないはずだという先入観もあった。

現場のリアル:直前変更は「例外」ではなく「前提」

しかし、実際に入ってみると、その認識はすぐに覆された。

改修案件は「完成に近い状態」だからこそ、リリース直前での調整や変更が入りやすい。業務側が最終確認を進める中で、「やっぱりここを変えたい」「このケースが漏れていた」「現場運用的にこの仕様だと困る」といった声が出てくる。利用者視点での気づきや、実運用を想定した懸念が後から表に出ることも多い。

すると、一度確定したはずの内容でも見直しが発生する。スケジュールや作業計画に影響が出るのは避けられない。場合によっては、影響範囲の再調査やテスト観点の見直しも必要になる。

最初の壁:振り回される感覚と不安

最初の頃は、その変化に振り回されている感覚があった。「また変わるのか」「どこまで信じて作業すればいいのか」と戸惑うこともあった。確定だと思って進めた内容が後から変わると、心理的な負担も小さくない。

ただ、同じような経験を何度か繰り返すうちに、自分の中で考え方が変わっていった。この現場では、変更は例外ではなく前提なのだと。

方針転換:「崩れない進め方」を作る

そこから、「変更が入らないように祈る」のではなく、「変更が入っても崩れない進め方」を意識するようになった。環境に対して不満を持つより、適応したほうが建設的だと気づいたからだ。

実践①:上流と密に連携して“ズレ”を先に潰す

まず意識したのは、上流工程の担当者との連携だった。要件定義者や設計担当と、できるだけ早い段階からチャットで確認を取るようにした。

ただ仕様書を読むだけでなく、「この仕様の前提は何か」「例外時の扱いは決まっているのか」「この処理の責任範囲はどこまでか」といった具体的な確認を行った。

すると、仕様書には書かれていない前提条件や、「そこはまだ検討中」というグレーな部分が見えてくることがあった。早めにそれを把握できるだけで、心構えが変わる。後から動きそうな箇所を意識して作業できるようになるからだ。

実践②:製造前の疑問解消が、最も効くリスク対策

特に強く意識するようになったのは、製造に入る前の疑問解消だった。実装やテストに入ってからの修正は、想像以上にコストが高い。コードを直すだけでは終わらない。影響調査、確認、再テスト、関係者への共有など、連鎖的に作業が増える。

一方で、着手前の数分の確認で防げる手戻りも多かった。小さな違和感を「まあ大丈夫だろう」で流さない。それだけで後工程の安定度が大きく変わると実感した。

実践③:不安要素は「言語化」して判断を早める

また、不安要素を曖昧なままにしないことも意識した。「なんとなく不安」では伝わらない。「AとBどちらが正なのか判断できない」「このデータの責任主体が未定」「この条件分岐の優先順位が不明」と具体的に言語化する。

そうすることで、相手も判断しやすくなる。結果として回答が早くなり、認識のズレも減る。改修案件のように変化が起きやすい環境では、こうした“判断の遅れ”がそのまま詰まりになるため、早めに整えておく価値が大きかった。

視点の追加:背景と目的を理解すると確認の質が上がる

改修案件は、すでに動いている仕組みに手を入れる作業だ。だからこそ、影響範囲の読み違いがそのままリスクになる。単純に指示通り修正するだけでは不十分だった。

「なぜこの修正が必要なのか」「どの業務に関係するのか」「利用者にどんな影響があるのか」を理解して動く必要があった。背景を理解すると、確認の質が変わる。受け身ではなく、自分から確認ポイントを出せるようになる。

本当の柔軟性:場当たりではなく“準備”から生まれる

さらに気づいたのは、柔軟に動くというのは場当たり的に対応することではないということだった。本当の意味での柔軟さは、事前準備から生まれる。情報を集め、関係者と連携し、不確定要素を減らしておく。その準備があるからこそ、急な変更にも耐えられる。

逆に、普段のコミュニケーションが不足していると、変更が入った瞬間に現場は止まる。確認待ち、判断待ち、責任範囲の押し付け合いが起きやすくなる。それを防ぐためにも、日常的な連携が重要だった。

学び:技術力だけでは回らない

今回の経験を通して、技術力だけでは現場は回らないと実感した。実装力やテスト力はもちろん重要だが、それ以上に「確認する力」「連携する力」「先回りして考える力」が成果に直結する場面が多い。

変更が多い環境ほど、この差ははっきり結果に出る。同じスキルレベルでも、動き方次第で評価は変わると感じた。

まとめ:改修案件で価値を出すために必要な視点

改修案件は今後もなくならないだろう。むしろ、既存システムを活かしながら改善していく案件は増えていくはずだ。その中で価値を出すには、与えられた作業をこなすだけでなく、プロジェクト全体を見て動く視点が必要になる。

変更はトラブルではなく、より良くするための調整でもある。それを前向きに捉え、チームで吸収できるかどうかが現場の強さにつながる。今回の経験を通して、「現場で求められる力」の解像度が一段上がったと感じている。

要点まとめ:気をつけたら、ここが向上した

  • 変更は前提として扱う
  • 製造前に疑問を潰す
  • 不安要素を言語化する
  • 背景・目的を理解して動く
  • 日常的な連携を重視する

これらを意識するようになってから、改修案件でも落ち着いて対応できるようになった。

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記事監修

ドライブライン編集部

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