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ローコード開発でもコードは必須?現場で知ったリアルな実態とは!

ローコード開発でもコード読解は必須?GUI中心に見える現場の裏側ではソースが動いているのです!
コードを書く必要がない「ローコード開発・ノーコード開発」といった開発手法が増えてきている今日この頃ですが、今回は筆者が経験した、未経験者でも知っておきたいローコード開発の裏側・リアルを書いていきます。

ローコード開発は本当に“コード不要”なの?

「ローコード=コードを書かなくていい」。

そんなイメージでローコード開発を捉えている人は多いと思います。
ローコードは確かにGUIで操作できる部分が多く、未経験者でも「開発している感」を得やすいのが特徴です。しかし、現場で実際に動いているアプリケーションは、裏側でJavaなどの言語を用いて構築されたソースコードによって成り立っています。GUIはあくまで操作しやすい“表面”であって、内部の処理は普通のプログラミングと同じです。

特に現場では、以下のような場面で「コードが理解できるかどうか」が重要になります。

  • 仕様変更により共通部品を確認する
  • テストエラーを調査する
  • 処理の流れを裏側から把握する
  • データがどこで詰まっているかを追う

つまりローコード開発とは、「書く量は少ないが、読めないと仕事が進まない開発手法」と言えるのです。
一方で、ローコードは未経験者が入りやすいのも事実です。完全にコードから入るよりも、GUIで「処理の流れ」を視覚的に理解できるため、開発の入口としてはとても優秀です。

「ローコード開発って実際どうなの?」と思っている方は、この記事を通して現場のリアルな姿を知っていただければと思います。
ただし、筆者が経験したローコード開発の現場の話になりますので、ローコードといっても色々あるかと思います。参考になれば嬉しいです☺️


筆者が携わったローコード現場のリアルな開発フロー

ここからは、筆者が実際に経験したローコード開発の流れを紹介します。

GUIでプロセスフロー図を作成する

ローコード開発の中心となるのは、GUIを使ったプロセスフロー図です。

例えば以下のように、

  • データ取得
  • 条件分岐
  • バリデーション
  • ループ処理

といった処理を、ブロックを組み合わせる要領で作成します。
未経験スタートの筆者にとって、この作業はとっつきやすかったです。
コードを書く必要がないため、最初のハードルが低く、「処理の流れってこうなっているんだ」と理解しやすいのがメリットでした。

完成したフロー図からツールがJavaソースを自動生成する

現場では、フロー図を元にツールがJavaソースコードを自動生成していました。(現場での使用言語はJavaでした)
つまり、見た目はローコードでも、裏側ではガッツリJavaで実装されているのです。

そのソースを元にアプリが動く

ここが大事なのですが、GUIで作った部分と実際の挙動をつなぐのは、生成されたソースコードです。

このため、実際の挙動を確認したり、テスト時に不具合が出た場合は、このソースコードを読む必要があります。

「ローコード=完全ノーコード」ではないというのは、まさにこの部分に表れています。


なぜローコードでもコード読解が必要になるのか?

ここでは、ローコード現場で頻繁に発生する“コードを読む理由”を解説します。

1. 共通部品(Javaメソッド)の仕様変更がある

現場では、Javaで作られた多くの共通部品が存在していました。

しかし開発が進むにつれ、新しい仕様が追加されることも多く、その度に既存の部品に影響が出る可能性がありました。

例えば、

  • データバリデーションのロジック変更
  • APIコール部分の仕様変更
  • 入出力フォーマットの追加

こうした変更は、当然フロー図だけでは把握できません。

結局のところ、どの処理に影響が出るのか、コードを読まないと判断がつかないのです。

2. 影響調査には読解力が必須

ローコードと言っても、現場では普通にプロダクト開発が進行します。処理の変更には必ず影響範囲が存在し、その調査にはコード読解力が必要です。

調査の流れはだいたいこんな感じです。

  1. フロー図でざっくり該当箇所を特定

  2. 自動生成されたJavaコードを開く

  3. 条件分岐・メソッド呼び出しを確認

  4. 共通部品の中身を読む

  5. 影響範囲を洗い出す

ローコードだからと油断していると、この時点で完全に詰みます。。


テストで必ず直面する「エラー調査」とソース確認の実態

現場で最も頻度が高かったのが、テスト工程でのエラー調査です。

このパートは「ローコード開発のリアル」をよく表しています。

1. エラーはGUIでは見つからない

開発したマイクロサービスを動かすと、GUIの見た目とは関係なくエラーが発生します。

エラーが起きた場合は、

  • どの処理で止まったのか
  • 何の例外が発生したのか
  • どの入力値で落ちたのか

これらを調査する必要があります。

2. エラー原因は必ずJavaソースにある

理由はシンプルで、裏側で動いているのがJavaだからです。

例えば、ログを読むと以下のようなスタックトレースが出ます。

java.lang.NullPointerException at sample.service.UserService.execute(UserService.java:58)

この時点でソースを開かないと前に進めません。
ただ、自動生成をしたソースを読むことがほとんどなため、属人的な「書き方のクセ」というものは存在しません。
ツールのルールに則って生成されるので、書かれ方や構造は似たような動きをするメソッドであればほぼ同じです。
この点に関しては未経験からスタートした筆者にとって、ソースが読みやすかったため正直助かりました・・・

3. sysoutを仕込んで調査する場面も多い

現場では、テスト用に sysout を仕込んで変数の中身を確認することもよくありました。

System.out.println("userId=" + userId);

「ローコードだからコードを書かない」わけではなく、調査用にピンポイントでコードを書き足す場面は意外とありました!😳


ローコード開発は未経験の入口としては最高!

 

ローコード開発には誤解も多いですが、現場に入ってみて感じたのは以下の点です。

  • コードを書かなくても、読む力は必須
  • GUIは理解の助けになるが、裏側は普通にJava
  • 仕様変更・エラー調査では必ずソースを読む
  • 未経験者でも処理の流れが理解しやすいメリットがある

つまりローコードとは、「学習の入口としては最高だけど、現場では普通にエンジニアリングが必要」という開発手法です。
とはいえ、いきなりゴリゴリにコードを書くような現場よりは、ローコード開発の現場に行って、リアルなソースコードに触れる経験を積んだり、エラー調査などもできるので、筆者はローコード開発も面白いなと楽しみながらやっていました!

これからエンジニアを目指す学生や未経験者の方には、「ローコード=簡単」ではなく、開発の仕組みを理解するための良いステップとして活用してほしいと思います。

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記事監修

ドライブライン編集部

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