エンジニア向けSpring Frameworkバージョン確認ガイド|実務で迷わない
CONTENTS
結論:エンジニアが最初に見るべきは「今のバージョン」
Spring Frameworkのバージョン確認は、環境チェックではなく実務の初動です。調査・修正・レビューのどれも、前提となるバージョンがズレると判断が崩れます。まず「何系のSpringか」を押さえるだけで、検索の精度と原因特定の速度が大きく上がります。
特にSpringは進化が速く、同じテーマの解説でも、前提バージョンによって推奨方法や書き方が変わります。バージョンが不明なまま情報を当てはめると、動かない・非推奨・別の設定が必要という事態になりがちです。
また、脆弱性やセキュリティ対応もバージョン依存です。運用中に「該当するのか」を素早く判断するためにも、エンジニアとしてバージョン把握を習慣化しておく価値があります。
まずここから:エンジニアのための確認チェックリスト
最短で迷わないために、確認は順序が重要です。最初に「Spring Frameworkを直接使っているのか」「Spring Boot経由なのか」を切り分けます。Boot経由の場合、Frameworkのバージョンがファイルに直接書かれていないことが多いため、見方が変わります。
チェックの要点は次のとおりです。プロジェクトの構造によっては、依存関係が親定義やBOMで一括管理され、見かけ上はバージョン番号が出てこないことがあります。ここを見落とすと、同じ画面を見ているのに認識がズレます。
- Spring Frameworkを直接指定しているか、Spring Boot経由か
- Maven/Gradleでバージョンを直書きしているか、親定義・BOM管理か
- 開発環境と本番環境で差が出うるか(ビルド方法・成果物の差)
エンジニア実務で使う確認手段
手段1:ビルド定義(Maven/Gradle)から確認する

最初に見るべきはビルド定義です。依存関係の記述にSpringやSpring Bootのバージョンが書かれていることがあります。ただし、親プロジェクトの指定やBOMによって間接的に決まっている場合は、依存関係の一覧で実際に解決されたバージョンを確認する必要があります。
ポイントは「どこで決まっているか」です。直書きなら一目で分かりますが、親定義やBOMの場合、見た目だけでは判断できません。エンジニアとしては、バージョンの所在(直書き・親・BOM)を言語化できる状態にしておくと、レビューや引き継ぎがスムーズになります。
手段2:起動ログから確認する

ログは実行環境の実態を反映します。開発PCでは動くのに、検証環境や本番で挙動が違うとき、まずログで「実際に動いているバージョン」を見ます。構成管理が揃っていない現場ほど、ログ確認の価値は高いです。
障害調査の場面では、ログから得られる情報が判断材料の中心になります。バージョン確認を「調査の一部」として組み込み、手順書や運用フローに入れておくと、属人化を避けられます。
Spring Boot利用時:エンジニアが混乱しやすい落とし穴

Spring Bootを使っていると、Spring Frameworkのバージョンは直接指定されていないことが多く、ここで混乱が起きます。Bootは内部で依存関係を管理しており、Bootのバージョンが変わるとFramework側も連動して変わります。
そのため、Bootのバージョンを把握して、対応するFrameworkのバージョン帯を理解するのが基本です。さらに厄介なのは、追加ライブラリや上書き設定により、Spring関連モジュールの一部だけが別バージョンになるケースがあることです。「Bootだから揃っているはず」という思い込みが、調査の遠回りを生みます。
- Boot利用時は「Bootのバージョン」をまず押さえる
- 依存関係の上書きで、一部モジュールだけズレることがある
- 問題が出たら、実際に解決された依存関係とログを合わせて見る
運用で差が出る:エンジニアがやるべき習慣化ルール
バージョン確認は知識より習慣です。新しい案件に入ったら、最初にバージョンを確認してメモする。これだけで、設計理解やレビューの質が上がります。自分だけが分かっている状態を減らすことが、チーム開発では特に重要です。
独学の場合、こうした「最初に何を確認するか」という実務の勘所が抜け落ちやすいのも事実です。書籍やチュートリアルは特定バージョン前提で進むことが多く、現場とのズレに気づきにくくなります。実務目線での確認手順や考え方を整理する一例として、ゼロコード のような場で現場前提の視点に触れることで、理解が噛み合うケースもあります。
おすすめは、READMEや手順書に「Spring Boot / Spring Framework / Java」のバージョンを明記することです。環境差異が出やすい現場ほど、文章で残すだけでトラブルが減ります。障害対応の初動でも、確認項目が明文化されていれば判断がブレません。
- READMEにバージョン情報(Boot / Framework / Java)を残す
- 調査の最初に「バージョン確認」を必ず入れる
- 開発・検証・本番で同じ成果物か、差が出る構造かを意識する
まとめ:このページの要点(迷ったらここだけ見ればOK)
Spring Frameworkのバージョン確認は、実務の初動として重要です。ネット情報の適用可否判断、障害調査、脆弱性対応、すべてがバージョン前提で決まります。最初に「Boot経由か直指定か」を切り分けるだけでも、迷いが大きく減ります。
確認手段は2つで足ります。ビルド定義(依存関係の決まり方)と、起動ログ(実態の確認)です。Boot利用時はFrameworkが直接書かれていないことが多いため、Bootのバージョンと依存関係の上書きを疑う視点を持つと、調査が早くなります。
結論として、バージョン確認は「できるエンジニアほど当たり前にやる作業」です。習慣化して、READMEに残す。これが、トラブルを減らし、チームの生産性を上げる最短ルートです。
理解を深めたい場合は、以下の記事もあわせて見てみてください。Springを実務で扱う際の「設計の考え方」を整理できます。