Java BigDecimal完全ガイド|誤差ゼロ計算を実務目線で徹底解説
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BigDecimalとは?なぜ実務で必須なのか

Javaを学び始めると、数値計算にはintやdoubleを使う場面が多いでしょう。
しかし実務、とくに業務システムや金融系では、それだけでは不十分です。
「計算結果が1円ずれる」
それだけで、システムは信用を失います。
その問題を根本から防ぐために使われるのがBigDecimalです。
BigDecimalの基本概念
BigDecimalは、任意精度の10進数を扱えるJava標準クラスです。
特徴は以下の通りです。
- 10進数ベースで数値を管理
- 小数点以下の誤差を極限まで排除
- 不変(immutable)オブジェクト
不変オブジェクトであるため、
計算のたびに新しいインスタンスが生成されます。
これは一見不便ですが、意図しない値変更を防げるという大きなメリットがあります。
金融・業務システムで使われる理由
例えば次の計算を考えてみてください。
一見するとバグに見えますが、これは2進数表現による誤差が原因です。
BigDecimalならどうでしょう。
BigDecimal a = new BigDecimal("0.1");
BigDecimal b = new BigDecimal("0.2");
System.out.println(a.add(b)); // 0.3
この違いが、請求金額・税計算・残高管理で致命的な差を生みます。
double・floatとの決定的な違い
| 項目 | double / float | BigDecimal |
|---|---|---|
| 精度 | 低い | 非常に高い |
| 演算速度 | 高速 | 遅め |
| 誤差 | 発生する | 原則発生しない |
| 実務適性 | 低 | 高 |
実務では「正確性」が最優先です。そのためBigDecimalが選ばれます。
BigDecimalの初期化と基本操作

BigDecimalは「使い方」を間違えると、
誤差をそのまま引き継いでしまう点に注意が必要です。
安全な初期化方法(String推奨)
もっとも安全なのはStringコンストラクタです。
BigDecimal price = new BigDecimal("100.50");
避けるべき例はこちら。
理由は、doubleの誤差をそのまま持ち込むからです。
四則演算の基本メソッド
BigDecimalは演算子が使えません。
すべてメソッドで処理します。
この制約が、逆に誤操作を防ぐ安全装置になります。
valueOfとの使い分け
- int・long → 安全
- double → 完全ではない
原則:業務値はStringで生成
これを覚えておくと実務で困りません。
丸め処理(RoundingMode)の実務知識

BigDecimalで最もトラブルが起きやすいのが丸め処理です。
setScaleの役割
結果は「100.13」。
スケールを指定しないと、例外が発生するケースもあります。
代表的なRoundingMode一覧
| モード | 内容 |
|---|---|
| HALF_UP | 四捨五入 |
| HALF_DOWN | 五捨六入 |
| HALF_EVEN | 銀行丸め |
| CEILING | 常に切り上げ |
| FLOOR | 常に切り捨て |
金融系では
HALF_UP or HALF_EVENが主流です。
丸め処理の設計ポイント
- ハードコーディングしない
- 定数 or 設定ファイルで管理
- テストケースに必ず含める
BigDecimalの比較方法と落とし穴

BigDecimalの比較は罠が多いです。
compareToの正しい使い方
業務ロジックではcompareToが基本です。
equalsが危険な理由
スケールまで比較されるため、数値的に同じでもfalseになります。
型変換・ループ処理・注意点
型変換の実例
不正な変換時は例外が出るため、バグの早期発見につながります。
for文・foreachでの実践例
for文
注意点:
- 毎回新しいインスタンスが生成される
- 大量ループではパフォーマンス検証必須
- doubleを入口にしない
for文の基本構文から実務での使いどころまで詳しく知りたい方は、
👉 「Javaのfor文を基礎から実務レベルまで解説したこちらの記事」 を参考にしてください。
foreach
List<BigDecimal> prices = List.of(
new BigDecimal("1200.50"),
new BigDecimal("800.25"),
new BigDecimal("499.25")
);
BigDecimal total = BigDecimal.ZERO;
prices.forEach(price -> {
total = total.add(price);
});
System.out.println(total); // 2500.00
注意点:
- 途中で処理を止められない(foreachでは
breakやcontinueが使えない) - 条件分岐が複雑な場合はfor文の方が適切
foreachの基本構文や、for文・Streamとの使い分けについて詳しく知りたい方は、
👉 「Javaのforeachを完全理解するための解説記事」 をあわせて読んでみてください。

ここまで読んで、「実務ではこういうコードを書くのか」とイメージできた方も多いのではないでしょうか。
ただ、BigDecimalやforeachのような知識は、単体で学ぶよりも「実際の業務を想定しながら」学ぶことで一気に定着します。
もし、
- Javaを使った実務レベルのコードを書けるようになりたい
- 未経験からエンジニア転職を目指している
- 独学でつまずいてしまっている
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BigDecimalを理解しよう!
BigDecimalは単なるクラスではありません。「実務を理解している証明」です。
- 正確な数値計算ができる
- 業務ロジックを意識している
- バグを未然に防げる
これらは、
未経験からの転職・新卒採用で強い評価ポイントになります。
基礎文法の次に、ぜひBigDecimalを「使える知識」にしてください。