MEDIA

メディア

  1. TOP
  2. メディア
  3. プログラミング
  4. 【Java入門】初心者向け完全ガイド:環境構築から基礎文法・学習ロードマップまで

【Java入門】初心者向け完全ガイド:環境構築から基礎文法・学習ロードマップまで

プログラミングをこれから学び始める人にとって、Javaは「最初に選ぶべき王道言語」の一つです。

しかし、いざ学習を始めようとすると「環境構築の手順が複雑そう」「オブジェクト指向という言葉が難解」といった壁にぶつかり、不安を感じることも多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、Javaとはどんな言語かという全体像から、最新の環境構築手順、基本文法、そして最大の難関であるオブジェクト指向の考え方までを体系的に解説します。

さらに、エンジニアとして就職・転職を目指す人のために、挫折しないための具体的な学習ロードマップもあわせて紹介します。この記事を読み終える頃には、Java学習の第一歩を自信を持って踏み出せるようになっているはずです。

Javaの特徴と学ぶべき理由:なぜ長年愛されるのか

まずは、「そもそもJavaとは何か?」そして「なぜ今なお多くの現場で選ばれているのか?」を理解しましょう。ここを押さえておくことで、学習のモチベーション維持につながります。

Javaは1995年にサン・マイクロシステムズ(現オラクル)によってリリースされたプログラミング言語です。歴史があるだけでなく、現在も頻繁にアップデートが行われており、世界中の開発現場でスタンダードとして採用され続けています。

「一度書けば、どこでも動く」という強力な思想

まず押さえたい最大の特徴は、Javaが掲げる「Write Once, Run Anywhere(一度書けば、どこでも動く)」という設計思想です。

例えば、C言語などの場合、Windows用に書いたプログラムはMacやLinuxではそのまま動かないことがあります。一方で、Javaは「Java仮想マシン(JVM)」という仕組みの上で動作します。

  • Windowsマシン + JVM = 動く
  • Mac + JVM = 動く
  • Linuxサーバー + JVM = 動く

そのため、OSごとの違いを意識せずに開発に集中できる点が、大規模なシステム開発で重宝される大きな理由です。

圧倒的な求人数と汎用性の高さ

さらに、これからエンジニアを目指す人にとって見逃せないのが「求人数の多さ」です。

Javaは、企業の基幹システムからWebアプリケーション、Androidアプリまで、非常に幅広い分野で使われています。国内のエンジニア求人サイトの統計でも、Javaの求人数は常にトップクラスを維持しています。

したがって、Javaを習得することは、エンジニアとしてのキャリアの安定性を確保するための非常に賢い投資と言えるでしょう。

Javaが活躍する主な開発分野

具体的には、以下のようなシステムがJavaで作られています。

  • 業務システム:銀行のATM、企業の会計・在庫管理システムなど
  • Webアプリケーション:ECサイト(楽天など)、SNSのバックエンド、予約サイト
  • Androidアプリ:スマートフォンのネイティブアプリ(近年はKotlinも増えましたが、ベースはJavaです)
  • ビッグデータ・IoT:大量のデータを処理する基盤システムなど

Java開発環境の構築:JDKとIDEの準備

一方で、「Javaは環境構築が難しい」と言われることがあります。しかし、現在はツールが進化しており、手順通りに行えば決して難しくありません。

ここでは、学習をスムーズに進めるために必要な「JDK」と「IDE」の導入手順を整理します。

1. JDK(Java Development Kit)のインストール

まずは、Javaプログラムを開発・実行するための基本セットであるJDKをインストールします。

初心者の方は、Oracle公式が提供するJDK、またはオープンソース版であるOpenJDKを利用するのが一般的です。企業の商用利用でなければ、Oracle JDKも無償で利用可能です。

また、Javaには半年ごとのバージョンアップがありますが、学習用にはLTS(Long Term Support:長期サポート)版を選ぶのが鉄則です。

  • JDK 17 (LTS): 多くの現場で採用されている安定版
  • JDK 21 (LTS): 2023年リリースの最新LTS(これから学ぶならおすすめ)

基本的には、最新のLTSである「JDK 21」をインストールしておけば間違いありません。

インストールが完了したら、ターミナル(Mac)またはコマンドプロンプト(Windows)を開き、以下のコマンドを入力して確認しましょう。

java -version
javac -version

ここでバージョン番号が表示されれば、Java本体の準備は完了です。

2. IDE(統合開発環境)で開発効率を上げる

さらに、プログラミングを快適に行うためのツールであるIDEを導入します。メモ帳でも開発は可能ですが、IDEを使うと「入力補完」や「エラー箇所の指摘」を自動でしてくれるため、学習効率が劇的に向上します。

代表的なIDEは以下の通りです。

  • IntelliJ IDEA: 現在最も人気のあるIDE。直感的に使えて機能が強力。Community版(無料)で十分学習可能。
  • Eclipse: 歴史が長く、日本のSIer(システム開発会社)現場では依然としてシェアが高い。日本語情報が豊富。
  • VS Code: 拡張機能(Extension Pack for Java)を入れることでJava開発が可能。動作が軽い。

これから始めるなら、モダンで使いやすいIntelliJ IDEA、または普段から使っているならVS Codeがおすすめです。

3. 最初のプログラム「Hello, World!」

環境が整ったら、さっそく最初のプログラムを動かしてみましょう。慣例として、画面に「Hello, World!」と表示させるプログラムを作成します。

IDEで新規プロジェクトを作成し、Main.javaというファイルを作り、以下のように記述します。

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        // コンソールに文字を出力する命令
        System.out.println("Hello, World!");
    }
}

その後、IDEの実行ボタン(Run)を押してください。コンソール画面に Hello, World! と表示されましたか?

この成功体験が、プログラミング学習の第一歩です。もしエラーが出た場合は、スペルミスや「;(セミコロン)」の忘れがないかを確認してください。

Javaの基本文法:これだけは押さえよう

次に、Javaプログラミングの基礎となる文法を解説します。これらはどの言語でも共通する概念ですが、Java特有の記述ルールに慣れていきましょう。

詳細な仕様は公式ドキュメントも参照することをおすすめします。
出典:Oracle Java SE 21 ドキュメント

データ型と変数

まず、Javaは「静的型付け言語」と呼ばれ、データの種類(型)を厳密に管理します。

「変数」はデータを入れる箱のようなものですが、Javaでは「この箱には整数しか入れない」「この箱には文字しか入れない」とあらかじめ決めておく必要があります。

// 整数の箱(int型)
int age = 25;

// 小数の箱(double型)
double height = 170.5;

// 真偽値の箱(boolean型)
boolean isStudent = true;

// 文字列の箱(Stringクラス ※厳密にはプリミティブ型ではない)
String name = "Java Taro";

この厳密さのおかげで、予期せぬデータが入ってエラーになることを防ぎ、大規模開発でも安全なコードを書くことができます。

条件分岐と繰り返し処理

さらに、プログラムに動きをつけるための制御構文を覚えます。

例えば、「もし20歳以上なら」「10回繰り返す」といった処理は、次のように記述します。

// 条件分岐(if文)
if (age >= 20) {
    System.out.println("お酒が飲めます");
} else {
    System.out.println("お酒はまだダメです");
}

// 繰り返し(for文)
// iが0から2になるまで(3回)繰り返す
for (int i = 0; i < 3; i++) {
    System.out.println(i + "回目のループ");
}

これらの構文は、パズルのピースのように組み合わせて使います。まずは簡単な計算アプリなどを作って、手で覚えるのが一番の近道です。

配列とリスト

一方で、データを一つひとつ変数に入れるのではなく、まとめて管理したい場合もあります。

そんなときは「配列」や「リスト」を使います。

// 配列(サイズ固定)
int[] scores = {80, 90, 75};

// リスト(サイズ可変・便利)
List<String> users = new ArrayList<>();
users.add("田中");
users.add("佐藤");

実務では、データの出し入れが自由な List(ArrayListなど)を使う頻度が非常に高いです。「複数のデータはListに入れる」と覚えておきましょう。

初心者の壁「オブジェクト指向」を理解する

Java学習における最大の山場が「オブジェクト指向」です。「クラス」「インスタンス」「継承」といった用語に圧倒されがちですが、現実世界のものに例えると理解しやすくなります。

クラスは「設計図」、インスタンスは「実体」

例えば、「たい焼き」を作ることを想像してください。

  • クラス(Class): たい焼きの「金型(設計図)」。これ自体は食べられません。
  • インスタンス(Instance): 金型から焼かれた実際の「たい焼き」。中身があんこだったりクリームだったり、個別に存在します。

これをコードで表現すると以下のようになります。

// 設計図(クラス)
class Taiyaki {
    String nakami; // 中身(フィールド)

    // 食べる動作(メソッド)
    void taberu() {
        System.out.println(nakami + "味でおいしい!");
    }
}

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        // 金型から実体を作る(インスタンス化)
        Taiyaki t1 = new Taiyaki();
        t1.nakami = "あんこ";

        Taiyaki t2 = new Taiyaki();
        t2.nakami = "クリーム";

        t1.taberu(); // あんこ味でおいしい!
        t2.taberu(); // クリーム味でおいしい!
    }
}

このように、データ(中身)と処理(食べる動作)をひとまとめにした「モノ」を量産できるようにするのが、オブジェクト指向の基本的な考え方です。

カプセル化で安全性を高める

さらに、オブジェクト指向には「カプセル化」という重要なルールがあります。

これは、「たい焼きの中身を勝手に指でほじくって変えられないようにする」イメージです。データ(フィールド)を直接いじらせず、専用の窓口(メソッド)を通して操作させることで、不正なデータが入るのを防ぎます。

class User {
    // privateにして外部から直接触れないようにする
    private String password;

    // パスワードを設定する専用メソッド
    public void setPassword(String newPass) {
        if (newPass.length() >= 8) {
            this.password = newPass;
        } else {
            System.out.println("パスワードは8文字以上にしてください");
        }
    }
}

このように書くことで、「パスワードは8文字以上」というルール(ロジック)を確実に守らせることができます。これが、Javaが「堅牢で大規模開発に向いている」と言われる理由の一つです。

挫折しないための学習ロードマップ

最後に、Javaを効率よく習得し、エンジニアとして実務レベルへ到達するためのステップを紹介します。

Step 1:文法の基礎を固める(1〜2ヶ月)

まずは、本記事で紹介した変数・条件分岐・繰り返し・配列を、何も見ずに書けるレベルまで反復します。

Progateやドットインストールなどの学習サイトを活用し、「コードを写経する」だけでなく「自分で課題を考えてコードを書く」習慣をつけましょう。

Step 2:オブジェクト指向を理解する(1ヶ月)

次に、クラス・メソッド・継承・ポリモーフィズム・インターフェースといった概念を学びます。

ここで多くの人がつまずきますが、完璧に理解しようとせず、「とりあえず動くコード」を書きながら感覚を掴むのがコツです。簡単なRPGゲーム(勇者クラス、敵クラスなど)を作ってみるのがおすすめです。

Step 3:標準ライブラリとSQLを学ぶ(1〜2ヶ月)

Javaには便利な機能(日付操作、ファイル操作、コレクションなど)が標準ライブラリとして用意されています。これらを使いこなせると、コーディング速度が格段に上がります。

同時に、データベース(MySQLやPostgreSQL)と連携するためのSQLやJDBCについても学びましょう。業務システム開発では必須のスキルです。

Step 4:Webアプリ開発とフレームワーク(2ヶ月〜)

最終段階として、Webアプリケーション開発に挑戦します。現在のJava開発現場では、Spring Boot というフレームワークを使うのが主流です。

Spring Bootを使えば、Web画面の表示からデータベース接続までを効率よく実装できます。「ToDoリスト」や「家計簿アプリ」など、実際に動くWebサービスを作りきることが、ポートフォリオ作成と就職への最短ルートです。

まとめ:Javaはキャリアを拓く最強の武器になる

ここまで、Javaの特徴から環境構築、基礎文法、学習手順までを解説してきました。

Javaは習得難易度が少し高いと言われることもありますが、その分、一度身につければ「オブジェクト指向の基礎」がしっかりと定着し、他の言語(Python、C#、PHPなど)への応用も容易になります。

何より、世界中で使われている汎用性と、圧倒的な求人数というバックボーンは、あなたのエンジニアキャリアを長く支える強力な武器になります。

まずは今日、JDKをインストールして「Hello, World!」を表示させることから始めてみてください。その小さな一歩が、未来の大きな可能性につながっています。

しかし、独学では「何から手をつければいいか」「つまずいたときに誰に相談すればいいか」という悩みが尽きません。そんなとき、実務経験豊富な現役エンジニアから体系的に学べる環境があれば、学習効率は飛躍的に向上します。例えば、Zerocode Onlineでは、Javaの基礎からSpring Bootを使った実務的なアプリ開発まで、段階的かつ実践的なカリキュラムで学ぶことができます。完全オンラインで、働きながらでもスキマ時間で学習を進められるため、未経験者や初心者にとって理想的な学習環境です。

エンジニアを本気で目指すあなたへ ― 学習から実務まで一気通貫でサポート

この記事で扱ったJavaの基礎・開発環境構築・オブジェクト指向の入門は、独学ではつまずきやすい領域です。ドライブラインとZerocode Onlineが連携し、未経験や初心者からでも実務レベルのスキル習得を徹底的にサポートします。

未経験向けキャリア育成(ドライブライン)

要件定義・設計・開発・テストまで、現場準拠のカリキュラムで実務力を育成。

1on1メンター伴走支援

現役エンジニアが毎週寄り添い、学習計画からポートフォリオ作成まで徹底サポート。

現役エンジニアによる技術解説(Zerocode Online)

Java / SQL / Spring Boot を体系的に学べる実務型オンライン講座で、文法からアプリ開発まで網羅。

完全オンラインでスキマ学習

時間や場所に縛られず、仕事や学業と両立しながら継続しやすい学習環境。

「未経験からエンジニアになりたい」「Javaを体系的に学びたい」あなたを、私たちは全力で支援します。まずはそれぞれの公式ページで詳細をご覧いただき、エンジニアとしての一歩を踏み出してください。

 

Join us! 未経験からエンジニアに挑戦できる環境で自分の可能性を信じてみよう 採用ページを見る→

記事監修

ドライブライン編集部

[ この記事をシェアする ]

記事一覧へ戻る